コンクリートの割れ目に、ポツンと咲くよもぎ。
その草が、その道を通るたびに気になってきたと語ってくれました。
何かとの関わりができると、関心となって心にいつも引っかかります。
気づく、気になる、気がかり、
気持ちにその関わりが深く入り込んで。
日々の営みのなかで、
ただ無言で、でも目を合わせ、心を通わせていく。
何かと何かのつながり、関わりを持つことは
そんなことから二人、二つの間に、静かな時間がながれていきました。
写真展で、作家の心の流れに寄り添ってみていると
そのつながりが連鎖して、「私」もその「よもぎ」に関わりを感じてきました。
「よもぎ」が、「私に」なって
「私」が、「誰か」と関わりを持っていくような
不思議な感覚がよぎります。
「私」にとっても愛おしい存在に・・・。
かつてそこに自生したよもぎ
その日々の記憶が、そのまま「私」の記憶に沈んでいきました。